変化

最初はふつうだった。

けど、歳を重ねて小学校中学年の時

周りと違うことを思い知らされた。


ある男の子と席が隣になる。

忘れもしない。フルネームで覚えてる。


ある日、気持ち悪いと言われた。

次の日、席を離された。

次の日、近寄るなと言われた。

次の日、死ねと言われた。


体育の日、体育が苦手だった私に、取れない速いボールを投げつけてきた。


私は何かしてしまったのかな。

その子と会うのも話すのも初めてだったけど。


私は生まれつきのアトピーだった。

子供の頃は今よりひどくて

顔は赤くただれて、目の周りも腫れて

体も傷だらけだった。


それが、「ふつう」じゃないことをその時知って、劣等感が生まれた。


毎日怯えながら登校して、泣きながら帰った。

でも、自分がいじめにあっていることが恥ずかしいことだと思っていたから、誰にも相談できなかった。


アレルギーだけど、うさぎ当番もやった。

痒かった。


席替えが早くきてほしかったけれど

そういうときに限って、近い席に、隣の席になる。

すごく嫌な顔をされる。

私も君の隣は嫌だよ。


授業で詩の暗記の練習をする時も、一度もまともにやってくれなかった。


大嫌い


初めて死んでしまおうと思ったのもそのときだった。いろんな方法を調べた。


そこから、目立つことはしないようにした。

私はみんなと違うから。目立つと笑われるし、変な目で見られるから。

何もしなくなった。何も考えられなくなった。


高学年になると、優しい子に会えた。

1人は給食でご飯のおかわりを聞きにきてくれた。1人は少しヤンキーっぽかったけど、分け隔てなく話してくれる大柄な子だった。


学校に行けていたのは、その子や、幼馴染の子のおかげかもしれない。


家での時間が救いだった。

ゲームばっかりやってた。アニメも好きだった。

ゲームやアニメは、私を苦しめないし、頭の中で想像して、誰かを救うヒーローになれたりするから。


お母さんごめんね。

もう少し強く生きられたらよかったんだけど。